発達障害の療育を目的とした児童支援発達事業所【ヒーローズきっずからのお知らせ・コラム】

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コラム 最終更新日:2022/04/20

児童発達支援では何をする?児童発達支援サービスの内容をご紹介します。

児童発達支援では何をする?児童発達支援サービスの内容をご紹介します。

目次

「自分の子どもは、他の子どもと関わるのがちょっと苦手みたい・・・」
「ほかの子どもたちよりも、言葉の発達が遅いみたい・・・」

こんな悩みをお持ちの親御さんは、案外多いのではないでしょうか。
特に初めてのお子さまの場合、子育ての経験がなかったり、比較対象がなかったりすることで、自分の子どもの発達が周囲から遅れていないかどうか、不安に感じられることもあると思います。

子どもの発達には個性があります。一人ひとりその発達段階には違いが生じるもの。
ですので、むやみに悩む必要はありませんが、それでも、まわりの子どもと比較して言葉が少なかったり、コミュニケーションをとることが大変そうに見えたりする場合、発達障害が疑われることがあります。

発達障害とは、まだはっきりとした原因はわかっていませんが、脳機能の発達になんらかの偏りがあるために起こる障害だと言われています。
しかし、人間の脳はとても柔軟ですので、子どもの特性に早めに気づき、その特性に合わせた療育を行うことで、子どもの持つ能力を伸ばし、社会に順応して生活することが可能となります。

このコラムでは、発達障害やその可能性があるお子さまに対してご提供する「児童発達支援」について解説します。
発達支援では何をするのか、どこで受けることができるのか、またそのスケジュールなどについてご紹介していきます。

 

児童発達支援とは

児童発達支援とは、2012年に児童福祉法が改正されたときにスタートした制度です。
それまで障害の種別に従ってサービスを受けられる施設が分かれていましたが、この改正のもと一元化されました。
もちろん、障害の特性に特化した施設もありますが、一元化することでどこに相談すればいいのか迷うことがなくなるなど、利便性が向上しました。

児童発達支援では、主に6歳までの未就学(小学校入学前)の児童に対して、発達障害があるかまたは疑われる場合通所してもらい、さまざまなプログラムでお子さまの自立支援や機能訓練を行います。

児童発達支援では何をするのでしょうか。
まず、「本人支援」「移行支援」「家族支援」「地域支援」という4つの支援の柱について見ていきましょう。

 

本人支援

本人支援は、困難を抱えるお子さまご本人に対して行う発達支援サービスのひとつです。
何らかの障害や、発達に遅れが見られる子どもにとって、周囲が早めにその特性に気づき、子どもが抱える「困りごと」を可視化して乗り越えやすくすることが重要となります。
本人支援では、子どもの困りごとに合わせたさまざまなプログラムを準備し、学習や日常生活を円滑に行うためのスキルを身につけることを目指します。 

児童福祉法(昭和 22 年法律第 164 号)第1条においては、「全て児童は、児童の権利に関する条約の精神にのっとり、適切に養育されること、その生活を保障されること、愛され、保護されること、その心身の健やかな成長及び発達並びにその自立が図られることその他の福祉を等しく保障される権利を有する。」と規定されています。

 障害の有無にかかわらず子どもたち全員の健全な発育が保障されていますので、発達に困難を抱える子どもについては、社会が一丸となってその自立を助けることが必要です。
誰よりも子ども自身が困っていることを理解し、「苦手」を克服して「得意」を増やすことで将来自信をもって自立できるように、子ども本人を支援します。

 

移行支援

移行支援も、お子さまご本人への発達支援サービスです。
移行支援の目的は、障害の有無に関係なく地域の子どもたちがともに成長できるよう、発達障害がある子どもたちも可能な限り地域の保育や教育等を受けられるよう支援することです。
移行支援で目指すのは、発達障害がある子どもたちが、地域の中で自然に同世代の子どもたちと一緒に活動できるよう、その環境を整えることです。

子どもが持つ特性は同じではなく、それぞれ個性があります。
個性に合わせたサービスを行い、さまざまな特性を持つ子どもたちが同じ場所で一緒に活動できるよう、保育所や学校などと話し合い、協力してその環境を構築します。
これにより、発達障害がある子どもたちも、他の子どもたちと等しく社会参加ができるように促していきます。

 

家族支援

発達障害またはその可能性があるお子さまを育てるご家族の気持ちを出発点とし、障害があっても子どもの育ちを支えていけるよう、ご両親はじめご家族を支援します。
子育てには大きな楽しみがありますが、反面さまざまな不安もあります。
発達に関わることとなると、さらにご家族の心配が増し、中には相談できる相手もなく、ご家族自身が孤独に陥ってしまうこともあります。

子どもが健全に育つためには、ご家族の支えが一番のよりどころとなります。
ご家族が安心して、おおらかに子育てができるよう寄り添い、支援することが、家族支援の目的です。

家族支援では、ご家族の相談に対して適切な助言をすることや、お子さまとのアタッチメント(愛着行動)形成を支援することなどを行います。
家庭の子育て環境を整備するために、関係機関とも連携し、ご家族をサポートします。

 

地域支援

地域支援では、支援を受けるお子さま本人はもちろん、ご家族が安心して地域の中で適切な支援を受けることができるよう、関係機関が連携し、ネットワークを構築して対応します。
行政をはじめ児童発達支援センター、保育所など、関係機関がお互いに連絡を取り合い、子どもの発達をサポートするための具体的な方法を考え、行動していきます。

 

本人への支援では何をする?

児童発達支援の4つの柱をご紹介しましたが、中でも特に気になるのが、「本人支援」では何をするのかということだと思います。
ここからは、発達に課題がある子どもたちへのプログラムとして何をするのか、その具体的な内容をご紹介します。

児童発達支援では、以下の5つの項目についてきめ細かな療育を行います。

 

① 健康・生活

子どもたちが自ら健康に気をつけ、健やかに育つようにチェックします。
睡眠、食事、排せつなどの、日常の基本となる生活リズムや習慣を身に着けられるようサポートします。

※何をするのか:着替えや食事、持ち物の管理、片づけ、トイレがスムーズにできるよう支援

 

② 運動・感覚

姿勢を保持することや、運動、動作がスムーズに行えるよう、遊びや補助器具を通して支援します。
また、聴覚や視覚などの感覚が鈍かったり、逆に鋭い子どもに関しては、感覚の偏りにたいする環境の調整を行います。

※何をするのか:机の上で工作をするなどの細かくて複雑な微細運動と、ボール遊び、ブロック遊びなどのまとまった大きな動きをする粗大運動など、遊具などを使って行う。

 

③ 認知・行動

環境から情報を取得し必要なメッセージを選択したうえで行動につなげるという一連の認知過程の発達を支援します。
色や形、数などの大小、長短、高低などの比較という概念、空間、時間などの概念の形成を通して認知のゆがみを修正し、適切な行動ができるようにサポートします。

※何をするのか:指示を聞く、呼ばれたら返事をする、話すときには手を挙げる、きちんと順番を待つ、ものの貸し借りを行うなどの体験を通し、適切な行動ができるよう支援する。

 

④ 言語・コミュニケーション

具体的なものごと、体験などを言葉と結びつけ、体系的な言語の習得と発話につながるよう支援します。
絵カードなどの補助ツールも活用し、対人コミュニケーションや共同的な活動ができるよう、トレーニングをとおしてサポートしていきます。

※何をするのか:有意語(意味のある言葉)や2語文(名詞と動詞を組み合わせて短い文にするなど)を増やし、言葉を通して他者に意思を伝える方法を教える。

 

⑤ 人間関係・社会性

身近な他者との信頼関係を軸に、周囲の人と安定した関係が築けるように支援します。
大人を介在して自分の可能性や限界、集団に参加するための手順やルールを知ることで、集団行動ができるようにサポートします。

※何をするのか:集団で行うゲームやSST(ソーシャルスキルトレーニング)を通して、ルールを守ったり、指示を聞いて行動したりすることを学ぶ。

 

 

児童発達支援はどこで受けられる?

児童発達支援を受けられる施設は、大きく2つに分けられます。

ひとつは、「児童発達支援センター」。地域の発達支援事業の中核をなす施設です。
施設に通う子どもの支援のほか、地域で暮らす障害のある子どもやその家族への支援を行います。
また、保育園や幼稚園など、障害のある子どもが通う施設と連携し、相談や支援を行うこともあります。

もうひとつが「児童発達支援事業所」です。こちらは、施設に通う子どもとその家族への支援を集中して行います。
センターが地域の中核として幅広く支援を行うのに対して、事業所の方は通所しやすいよう、地域の中にできるだけ多く開設してあります。

両方とも、市町村の相談窓口に問い合わせれば通いやすい場所や希望にかなう施設を紹介してくれますので、気軽に訪ねてみましょう。

 

ヒーローズきっずでの療育の特色

発達支援事業所のひとつである「ヒーローズきっず」では、「健康・生活」「運動・感覚」「認知・行動」「言語・コミュニケーション」「人間関係・社会性」の5つの項目で、お子さまひとりひとりの笑顔に寄り添う療育をオーダーメイドでご提案していきます。

ヒーローズきっずの療育は、ABA(応用行動分析)、SST(ソーシャルスキルトレーニング)、感覚統合療法などのエビデンス(現在までの効果確認事例)に基づいて開発、運用されています。

効果が確認されているこれらの技術をもとに、時期を見極めた適切な療育、楽しくて笑顔が出る療育をこころがけ、「いま」の「その子」の状態に合わせた教材を利用して行っています。

 

まとめ

どんな子どもでも伸びしろは無限大。お子さまに合わせた適切な療育を行うことで、それぞれの特性を活かした未来をつかめるよう支援していくのが「児童発達支援」です。

本人支援、移行支援、家族支援、そして地域支援の4つの柱で、お子さまご本人はもちろん、ご家族も同時にサポートしていきます。

お子さまの障害の特性に合わせたさまざまな療育プログラムを用い、集団や個別での支援を行います。

児童発達支援は、地域の「児童発達支援センター」または「児童発達支援事業所」で受けることができます。
通いやすくて希望に沿った内容の施設があれば、ぜひ相談してみてはいかがでしょうか。

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